組紐用語集
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組紐用語集
組紐について、本を読んだり動画を見たりするときに出てくる用語をClaudeをつかってまとめました。 今まで糸や布に関する事柄をほとんど知らなかったので、まずは基礎知識として頭に入れておくべきですね。
基本知識と用語
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
基礎概念 | 組紐 | くみひも | 複数の糸を規則的に組み合わせて作る紐の総称。日本の伝統工芸の一つで、装飾や実用的な結び紐として使われる。初心者は「平組」や「丸組」から始めるのが一般的。 |
基礎概念 | 経路 | けいろ | 組紐を作る際の糸の通る道筋。規則的な経路の繰り返しが模様を形成する。 |
基礎概念 | 張力 | ちょうりょく | 糸にかかる引っ張る力。均一な張力を保つことが美しい組紐を作るコツ。きつすぎると糸が切れ、緩すぎるとだらしない仕上がりになる。 |
道具
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
道具 | 丸台 | まるだい | 円形の台で、中央に穴があり、組紐を作るための基本的な道具。糸を通す穴(間)が均等に配置されている。初心者向けで、代表的な組紐「八つ打ち」などに使用。使用時は安定した場所に置く。 |
道具 | 高台 | たかだい | 丸台を高くした形状で、長い組紐を作るのに適している。組紐が下に垂れ下がるため、長尺の作品が作りやすい。経験者向け。 |
道具 | 角台 | かくだい | 四角形の台で、主に平組や角組などの組紐を作るのに使用される。帯状の平らな組紐を作るのに適している。 |
道具 | 綾竹 | あやたけ | 組紐を作る際に使う竹製の道具で、糸の位置を整えるのに使用される。力を入れすぎると糸を傷めるので注意。 |
道具 | 綾竹台 | あやたけだい | 綾竹を使用して組紐を作る専用の台。複雑な模様を作るのに適している。経験者向けの道具。 |
道具 | 錘 | おもり | 糸に取り付ける重り。張力を一定に保つために使用される。軽すぎると緩み、重すぎると糸が切れる可能性があるため、素材に合わせて選ぶ。初心者は15~20gのものから始めると良い。 |
道具 | 瓦 | かわら | 伝統的な組紐製作で使われる重り。陶器製で、糸に張力をかけるために使用される。現代では専用の錘が一般的。 |
道具 | 経切り | へきり | 糸を一定の長さに切るための道具または作業。均一な長さに切ることが重要で、仕上がりの長さの3~4倍の長さを目安に準備する。 |
道具 | 撚り車 | よりぐるま | 糸に撚りをかけるための回転式の道具。単糸から双糸や三子撚りを作る際に使用する。 |
道具 | 糸巻き | いとまき | 糸を巻いて保管するための道具。使用直前まで糸の乱れを防ぐ。 |
道具 | 糸通し | いととおし | 細い針や道具で、小さな穴に糸を通すのを補助する道具。初心者には特に便利。 |
素材と糸
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
素材 | 絹糸 | きぬいと | 組紐の主要素材として使われる絹製の糸。光沢と強度がある。高級だが滑りやすいため、初心者には扱いにくいことがある。 |
素材 | 金糸 | きんし | 金属(主に金)を含む装飾的な糸。高級な組紐に使用される。扱いが難しいため経験者向け。 |
素材 | 銀糸 | ぎんし | 銀を含む装飾的な糸。華やかな印象を与える組紐に使用される。扱いが難しいため経験者向け。 |
素材 | 麻糸 | あさいと | 麻から作られた丈夫な糸。カジュアルな組紐に適している。撚りが緩みやすいため、作業中に注意が必要。 |
素材 | 木綿糸 | もめんいと | 綿から作られた糸。柔らかく、初心者向けの練習にも適している。カラーバリエーションが豊富で入手しやすい。 |
素材 | 綛糸 | かせいと | 輪にした状態の糸。染色や保管に適した形状。使う前に「綛ほぐし」という作業で綾を解き、糸を取り出す必要がある。 |
素材 | 単糸 | たんし | 撚りをかける前の1本の糸。強度は低いが、細かい作業に適している。 |
素材 | 双糸 | そうし | 2本の糸を撚り合わせたもの。単糸より強度が増す。組紐の基本的な素材として使われることが多い。 |
素材 | 三三の糸 | さんさんのいと | 3本の糸を撚り合わせて作った糸。強度と厚みがあり、存在感のある組紐に使用。三子撚りで作られる。 |
素材 | 練糸 | ねりいと | 生糸を精錬した後の絹糸。柔らかく光沢がある。 |
素材 | 撚り戻り | よりもどり | 撚りをかけた糸が元に戻ろうとする性質。組紐作成時にトラブルの原因になることがある。 |
撚りと技法
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
技法 | 撚り | より | 糸をねじり合わせる技法。強度を高めたり、質感を変えたりする。時計回り(S撚り)と反時計回り(Z撚り)がある。 |
技法 | 撚りかけ | よりかけ | 糸に撚りをかける作業。均一な強さで撚ることが重要。不均一だと組紐の見た目に影響する。 |
技法 | 双子撚り | ふたごより | 2本の糸を撚り合わせる技法。双糸を作るための基本技法。糸の方向性を揃えることが重要。 |
技法 | 三子撚り | みこより | 3本の糸を撚り合わせる技法。三三の糸を作るために使用。均一に撚ることで美しい仕上がりになる。 |
技法 | 組む | くむ | 複数の糸を規則的に交差させて組紐を作る基本動作。「右から左へ」「左から右へ」などの動作を繰り返す。 |
技法 | 綜る | へる | 糸を交差させる作業。組紐の基本的な動作の一つ。「綜む」とも言う。指先の感覚が重要。 |
技法 | 三つ組 | みつくみ | 3本の糸を組み合わせる基本的な組み方。最も単純な組紐技法の一つ。 |
技法 | 四つ組 | よつくみ | 4本の糸を組み合わせる基本的な組み方。平たい形状になりやすい。 |
技法 | 八つ組 | やつくみ | 8本の糸を組み合わせる組み方。初心者が最初に学ぶことが多い基本技法。 |
技法 | 十六本組 | じゅうろっぽんくみ | 16本の糸を使用する複雑な組み方。模様の自由度が高いが、糸の管理が難しい。経験者向け。 |
組み方の種類
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
技法 | 平組 | ひらくみ | 平らな帯状の組紐を作る技法。比較的簡単なため、初心者の最初の練習に適している。角台を使用することが多い。 |
技法 | 丸組 | まるくみ | 円筒形の組紐を作る技法。丸台を使用して作る。基本的な「八つ打ち」は初心者に推奨される。 |
技法 | 角組 | かくくみ | 断面が四角形になる組紐を作る技法。角台を用いて作る。丸組より複雑になりやすい。 |
技法 | 綾組 | あやくみ | 斜め方向に糸が交差する組紐技法。模様が特徴的。やや複雑なため基本を習得してから挑戦するとよい。 |
技法 | 編組 | あみくみ | 編むように糸を交差させる技法。複雑な模様を作ることができる。経験者向け。 |
技法 | 下準備 | したじゅんび | 組紐を始める前の糸の準備作業。糸を切る、撚りをかける、糸を台にセットするなどの作業を含む。 |
技法 | 玉作り | たまづくり | 組紐の始末として端を玉状に仕上げる技法。装飾的な効果がある。 |
単位と測り方
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
単位 | 匁 | もんめ | 糸の重さを表す伝統的な単位。約3.75グラム。現代ではグラム表示が一般的だが、伝統工芸では依然として使用される。 |
単位 | 尺 | しゃく | 長さの単位。約30.3センチメートル。組紐の長さを測る際に使われることがある。 |
単位 | 分 | ぶ | 尺の1/10の長さ。約3.03センチメートル。細かい寸法を指定する際に使用。 |
単位 | 厘 | りん | 分の1/10の長さ。約3.03ミリメートル。極めて細かい寸法を指定する際に使用。 |
単位 | 打数 | うちすう | 組紐の密度を示す単位。1寸(約3.03cm)あたりの組み数を表す。打数が多いほど密度が高い。 |
製品と用途
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
---|---|---|---|
製品 | 組紐 | くみひも | 複数の糸を規則的に組み合わせて作る紐の総称。 |
製品 | 撚り紐 | よりひも | 複数の糸を撚り合わせて作った紐。組紐より構造が単純だが、作り方に技術が必要。 |
製品 | 真田紐 | さなだひも | 平たい帯状の組紐で、武具の締め具などに使われた。現代では手芸や工芸に使用される。角台を使用して作ることが一般的。 |
製品 | 帯締め | おびじめ | 着物の帯を締めるための組紐。丸みを帯びた形状のものが多い。 |
製品 | 羽織紐 | はおりひも | 羽織の前を留めるための組紐。装飾的なデザインが多い。両端に飾り結びや房が付くことが多い。 |
製品 | 根付紐 | ねつけひも | 印籠や巾着などを腰帯に下げるための組紐。丈夫さが求められる。 |
製品 | 房 | ふさ | 組紐の端に付ける装飾的な飾り。糸を束ねて垂らした形状。 |
製品 | 打掛紐 | うちかけひも | 打掛(婚礼衣装)に使われる装飾的な組紐。華やかな色合いのものが多い。 |
製品 | 平打紐 | ひらうちひも | 平らな形状の組紐。帯締めなどに使われる。平組で作られることが多い。 |
製品 | 丸打紐 | まるうちひも | 円形の断面を持つ組紐。丸組で作られる。 |
色彩と装飾
分類 | 漢字 | 読み仮名 | 解説 |
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色彩 | 染色 | せんしょく | 組紐に使用する糸を染める工程。天然染料と化学染料がある。初心者は既に染色された糸から始めるのが簡単。 |
色彩 | 色合わせ | いろあわせ | 組紐の色の組み合わせを考える工程。美的センスが問われる。日本の伝統色の知識が役立つ。 |
色彩 | 濃淡 | のうたん | 色の濃さと薄さの変化。グラデーションのような効果を出すために使われる。 |
色彩 | 色糸 | いろいと | 染色された糸。組紐のデザインに使用される。 |
色彩 | 染め分け | そめわけ | 一本の糸を部分的に異なる色に染める技法。複雑な模様を作り出せる。 |
初心者がよく遭遇する問題と対処法
問題 | 対処法 |
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糸の絡まり | 作業を一旦中断し、絡まった部分をピンセットや針で慎重にほぐす。予防には糸同士の間隔を保ち、作業中はこまめに整理する。 |
張力の不均一 | 錘の重さを調整する。すべての糸に同じ重さの錘をつけ、組む際に均一な力加減を心がける。 |
組み間違い | 気づいた時点で戻って修正する。初心者は複雑な模様より基本的な組み方から習得するのが望ましい。 |
糸切れ | 予備の糸を用意しておく。継ぎ目が目立たないように糸を継ぐ技術を学ぶ。錘が重すぎないか確認する。 |
模様のずれ | 定期的に出来上がった部分を確認し、模様の整合性をチェックする習慣をつける。 |
撚り戻り | 撚りをかけた後、蒸気を当てて撚りを安定させる。または撚った糸を一定期間放置して安定させてから使用する。 |